カクコト

小学生の頃から変わらない。

文章を書くのは苦手だ。

 

夏休みの読書感想文はもちろん8月31日にやる。

課外授業の感想文などが求められれば必ず、

教室でひとり“残業”したものだ。

いつまで経ってもその癖というか性質は

変わることがない。

 

だけど、文章を書くのは嫌いじゃないんだ。

 

いや、最初のうちは嫌いだったのかもしれない。

嫌いではないと思うようになったのは、

多分中学2年かそこらのときだ。

 

 題材は読書感想文だったか、なんだったか、

忘れてしまったけど、

とにかくなにかしらの作文をして、提出した。

 

すると国語科の先生で担任だった若い女の先生から、

クラスの代表だか学年の代表だかで

作文コンテストみたいなものに出品すると告げられたんだ。

ほんと詳細はすべて記憶の彼方なんだけど、

とにかくそういうことがあった。

 

苦手意識があったからなおさらだったかもしれない。

嬉しかった。

 

たぶんその時から、苦手意識は依然として持ちながらも、

書くことが嫌いではなくなったんだと思う。

 

作文に関しては高校に上がってからも

人に褒められたことが2度あって、

だから僕は「書くこと」なしで自分は成り立たないと

思い込むようになった。

 

好きなものとか得意なことって、

そう思うようになった理由はみんな、

「あの時あの人に褒められたから」

なんじゃないかと思うんだよね。

 

いつ誰に言われることが、

大なり小なり人生の節目になるとも限らない。

だから僕は、あの時褒めてくれた人たちに感謝して、

ってそんなキザったらしいこと言うつもりはないけど、

できるだけ人の良いところを見つけたら

褒めるようにしたいなと思う。

 

そうやってその人の心の片隅で

生き続けることができたら、

世界になんにも残すことができない

非力でちっぽけな僕としても

生きてる意味があるってもんだ、

そう思うから。

 

書き始めに書こうと思ってたことと

だいぶ違う締めになったけど、まあいいや。